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正教会

今日、キリスト教世界は大きく分けて三つの会派に分かれる。東方正教会(オーソドックス)、西方教会(ローマ・カトリック)、及び宗教改革の結果生じたプロテスタント教会の三つである。また東方正教会と西方教会は「旧教」、プロテスタント教会は「新教」と二つに分類することもある。そして、文化的には西方教会(ローマ・カトリック)はラテン文化圏の教会であり、東方正教会はギリシャ文化圏で育まれた教会ともいえる。

 「東方正教会」が「ギリシャ正教会」と呼ばれているのはこのようにギリシャ語文化圏に伝道された教会という意味であり、決して「ギリシャの国の教会」という意味ではない。 もちろんギリシャではギリシャ正教が国教となっているが、それまで文字を使っていなかったスラブ人に対し、ギリシャ人の聖キュロスと聖メトディオスは書き言葉としてのスラブ文字を、ギリシャ文字を基に創案してその教化をはかった。

 こうして正教会はビザンチン帝国についで、ロシアが伝道活動の中心になり、スラブ人に続き多くのモンゴル人や北方のフィン族がキリスト教に改宗していった。やがてロシアに土着した正教会はロシアの国教となり、「ロシア正教」という「ロシア化されたギリシャ正教」となる。

 日本正教会は、ロシアからニコライによって伝道された教会である。教会内の伝統や儀礼、聖職者の服装等はビザンツの伝統を基にロシア化されたものが受け継がれて日本に伝えられた。

「正教」はギリシャ語で「オルトドクサ」、英語では「オーソドックス(Orthodox)」と呼ばれています。これは「正しい(オルソス)」「祈り(ドクサ)」を意味する言葉であり、正教会の特徴をはっきりと表しています。私たちは祈りをとても大切にします。神と人との愛ある交わりは祈りの中にこそあると信じているからです。私たちは神への愛、神への感謝、神への願いを祈りの形で表現します。正教会は使徒の時代以来、この祈りの本質を連綿と引き継いできました。だからこそ私たちは「オーソドックス」を名乗るのです。

日本正教会は、公には1970年以来50有余年、歴史的にはそれより前から自治教会(経済的に独立し、日々の教会運営を独自に行うという形)として、ロシアの意思ではなく日本人信徒の意思で教会を維持しています。

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盛岡ハリストス正教会ホームページ「正教会とは」

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